陶磁器製品の特性

釉薬(ゆうやく・うわぐすり)について

釉薬は同じ成分でも、焼成条件によって様々に変化します。また、手作業も多いため、釉薬のかかり具合には個体差が生じることがあります。以下は良品の範囲で発生する変化のご案内です。焼き物の特性としてご理解いただけますようお願い申し上げます。

  • 釉ムラ(垂れ、たまり)

釉薬が厚くかかったところは濃い色になり、流れたような跡が出ることもあります。

  • ピンホール

素地に含まれた空気が気泡となって釉表面に出る際、表面に微細な穴があくことがあります。また、釉がたまっている箇所は煮えやすく、細かい泡が発生することがあります。

  • 鉄粉(斑点)

絵付けに使用するえのぐや、色釉薬には鉄を含む場合が多く、焼成の際、窯に付着し、他の物に移ることがあります。また、天然原料のため、白い素地や、釉薬にも微細な鉄分が入っていることがあります。

  • 白濁(乳濁・白浮き)

白く濁った結晶を伴う釉薬があります。窯変釉では「ナマコ釉」がありますが、カラー釉にも白濁しやすい成分を含む色 ( 赤やトルコブルー、ベージュなど ) があります。釉薬がたまった所が白く濁った色になることがあります。

  • 窯変釉(ようへんゆう)

窯の状態、釉の厚みなど様々な条件で焼き上がりが 1 点ごとに異なります。斑点や色 ムラ、濃淡など窯変釉特有の風合いとしてお楽しみください。

  • リサイクル食器について

リサイクル食器は、1 度焼いた食器が 20%混ざっています。そのため通常の磁器よりも製品化の難易度が高く、色や形状に個体差が現れやすい特性があります。 具体的には「ピンホール」 「濃淡(ムラ)」 「鉄粉」 「色・質感の個体差」 「ゆがみ」 「土のシワ」が挙げられます。 これらは、再生素材特有の個性としてあらかじめご理解・ご了承くださいますようお願い申し上げます。